次ページは 「岩手の灯台1」 です。

大間崎

陸奥塩釜

鮫角

階上

陸奥塩釜灯台
むつ しおがま とうだい
 40°48′3″N 141°24′0″E
 白色 塔形
 等明暗白光 明3秒暗3秒
 光達距離 13海里
 地上〜頂部 15m  水面〜灯火 31m
 初点灯 昭和29年4月  平成7年3月 改築
 

いくらカーナビに頼り切りとはいっても、目的地近くで地形図を確認すればどうってことはない灯台の所在なのに、
それを怠ったばかりに通り過ぎて、ちょっとうろたえた。
この灯台も墓地に隣接する灯台だ。 松林の中で、国道からは探しにくいが、地形図を頼りに進めば簡単だ。

角島灯台と尻屋埼灯台の設計は
燈台の父・ブラントンで、
同寸法 (同一設計) と聞かされていた。
ところが、
見た感じはどうも違う。


尻屋埼灯台は
昭和20年7月14日 
戦災により各業務運用不能となっている。
記録では、砲弾が15発命中し、
機銃弾を多数浴び、殉職者も1名いる。
灯台は、
昭和26年6月15日に復旧しているが、
回廊部分の形状の違いは、
復旧工事の際の変更なのだろうか。
両灯台の、
もっとも特徴的なのは
回廊下の装飾で、
その部分の形状が異なれば
見た目に同一設計とは思えないわけだ。
尻屋埼灯台
しりやさき とうだい
 41°25' 39.9"N  141°27' 56.7"E
 白色 円形 煉瓦造
 第2等 単閃白光 毎10秒に1閃光 2,00万カンデラ
 光達距離 18.5海里(約34km)
 地上〜頂部:32.82m 水面〜灯火:45.7m
 初点灯 明治9年10月20日

馬糞の臭いが漂うような、牧歌的なゲートをくぐって海岸線を進む。
寒立馬(かんだちめ) など探してキョロキョロはしない。 ひたすら、尻屋埼の白い灯塔が目に入るのを待って運転する。
それまで聞いていた鳥羽一郎の 「下北漁港」 は相変わらずボリュームを上げているが、
ほとんど耳に入って来ないから、灯台まっしぐら、なのだ。 年甲斐もなく (笑)

角島灯台の灯塔の縦横比のバランスは日本一だと思っているから、尻屋埼灯台のバランスも、当然、申し分ない。
回廊下の装飾もほぼ同じだ。

角島と尻屋埼では、灯台を取り巻く周囲の景観は当然異なる。 灯台に併設された建物群の配置も当然異なる。
しかし、角島灯台の無塗装と、尻屋埼灯台の白色塗装とでは、見た感じがこんなに異なるものなのか。 
とても、同一設計とは思えないが、それはそれで、また、いいのだろう。
二つを比べてみると、やはり、無塗装の角島灯台はユニークで、好きだ。
それは、白色塗装の尻屋埼灯台の優美な品格を貶めるものでは断じてない。 西の角島、東の尻屋埼、だ。 
長年の夢が、また一つ叶った。

陸奥黒埼灯台
むつ くろさき とうだい
 41°11′1″N 141°03′4″E
 白着に黒帯1本 塔形 コンクリート造
 単閃白光 毎4秒に1閃光
 光達距離 12海里
 水面〜灯火 22m  地上〜頂部 12m
 初点灯 昭和20年1月  昭和61年11月 改築
 

むつ市から陸奥湾沿いに南西に下って10kmの地点に陸奥黒埼灯台がある。
国道から南に左折して、田圃の中の道を進むと、松林の中に黒帯1本の灯塔が目に入る。
が、実際は目に入りにくい。 白黒の塗装が松林の中で迷彩となっているのだ。
松が成長してしまって、海からは白黒の塗装は見えないから、いまとなっては全く無意味な黒帯、と言うことになる。
初点プレートマニアとしては、車が横付けできてありがたい灯台だから文句は言わない。

尻屋埼














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角島灯台

我が下関の角島灯台には、同期生の灯台が2基ある。
尻屋埼灯台と金華山灯台だ。 3基の初点灯は明治9年だ。
「奥の磯道」 の大目的は、尻屋埼と金華山の2基訪問だった。
中でも、尻屋埼は角島と同一設計図に基づく灯台だというが、
白色塗装の尻屋埼と無塗装の角島が同じとは、どうも思えない。

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白糠灯台
しらぬか とうだい
 41°07' 46"N  141°23' 56"E
 白色 塔形 コンクリート造
 第5等 単閃白光 毎4秒に1閃光 15,000カンデラ
 光達距離 17海里(約32km)
 地上〜頂部:14m 水面〜灯火:37.7m
 初点灯 昭和6年9月1日  昭和62年 改築

時間的に余裕があるときに限って、国道わきの、車が横付けできる灯台が続く。 皮肉なものだ。
しかも、遠くから灯台の所在が確認できるから、いとも簡単に訪問が済んでしまう。
白糠灯台と白糠港島防波堤灯台とは至近の距離だ。
白糠灯台の敷地から海を覗きこんだら、防波堤灯台の頭が見える。

青森の灯台3

2010. 5. 3 〜 5

階上灯台
はじかみ とうだい
 40°26'56",N  141°41' 09"E
 白色円形 コンクリート造
 単閃白光 毎4秒に1閃光   8500カンデラ
 光達距離 14.5海里 (約26.9km)
 地上〜頂部:11m 水面〜灯火:24m
 初点灯 昭和34年10月5日  昭和62年 改築

岩手県境に近い階上の灯台だ。
灯台の横に 「青森県最南東端」 の碑がある。 何ともいじらしい。
山口県の長門川尻岬灯台には 「本州最北西端」 の碑があって笑ってしまうけど、それに似たものだ。
階上が青森県の南東端の地であることには相違ない。 長門川尻岬が、湾曲した本州の最北西端と言えるかどうかは?だが。

灯台は小高い平地に立っているが、海の反対側は、今度は牧場ではなくて小学校の運動場だ。
鮫角灯台も階上灯台も、海を航行する船を見つめ、駆け回る馬や児童を眺めて飽きないことだろう。

鮫角灯台
さめかど とうだい
 40°32' 13"N 141°34' 46"E
 白色円形 コンクリート造
 群閃白光 毎22秒を隔て8秒間に2閃光
 100,000カンデラ  光達距離 20海里
 地上〜頂部:22.7m 水面〜灯火:58m
 初点灯 昭和13年2月16日

鮫角灯台は、海岸線から後退した内陸にある。
灯台から海を観ようと背伸びをするよりも、目を南に転じれば鮮やかな緑が一面に広がっている、という面白い灯台だ。
鮫角の一帯は大須賀海岸と呼ばれる渚100選の海岸で、その後背地には牧場が並ぶ。 
灯台に隣接するのはそのうちの一つ大平(タイヘイ)牧場で、サラブレッドが放牧調教されているようだ。 
綺麗な芝の馬場が広がる。 高い位置から写真が撮れれば、緑の芝を海に見立てた写真になっただろうが‥‥。

灯塔は端正で、敷地のいろんな角度から写真が撮れる。
珍しく、山形ナンバーの灯台愛好家(?) が遅れてやってきた。 灯台前に停めていた灯台巡回車を移動して、写真を撮らせた。
灯台めぐりをしていて、灯台で同好の士に会うのはとても稀だ。 
GWの最後の日だったからか。 それとも 「灯台50選」 に入っている灯台だからか。

陸奥湾は松林の向こう側だから、念のため

陸奥黒埼

白糠

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