「荒凪灯台紀行 (09年5月)」 は
佐渡島〜若狭湾の灯台めぐりで
新潟東部の灯台を訪問できなかった
「三半島物語 (09年11月)」 では
膝の老化に伴う痛みに気を取られ
磯埼灯台を見落とした
「黒潮灯台紀行 (08年7月)」 では
島に渡る時間が惜しくて
友ヶ島灯台訪問を割愛した
それらの灯台を未訪問のまま
日本列島一周を謳うなんて
私にはできないし、私が許さない
だから
「奥の磯道」 の前後に立ち寄ってきた
磯埼灯台 いそさき とうだい |
36°22' 39"N, 140°37' 45"E 白色円形 コンクリート造 無等、閃白光、毎12秒に1閃光 130万カンデラ 光達距離 17海里(約31km) 地上〜頂部:14.9m、水面〜灯火:36.2m 初点灯 昭和26年8月17日 |
前回の 「三半島物語」
で訪問しそこなった灯台だ。
昨秋 (09年1月) 灯台めぐりを始めた初日、
川尻灯台で転倒した際に、それまで深く静かに進行していた膝の老化が一気に激痛となって現れたのか、。
日立灯台からは泣く泣く歩く灯台めぐりとなった。 日立灯台の次が磯埼灯台だった。 一番痛みを感じたころだ。
持参した地図を見れば、磯埼灯台が小高い丘の上にあるのは分かるのに、
急激な膝の痛みでうろたえてしまい、冷静な判断ができなかった。
防波堤の灯台を磯崎灯台と勘違いして、本物を観ていないのだからお粗末だ。
今回、どうしても見ておきたい灯台だった。 やっと、訪問できた。
臆病な私が、
夜、墓場を歩くのに
一本の竹の杖が
何と心強いものか!
東経135度の子午線が地面に表示してある
友ヶ島灯台 ともがしま とうだい |
34°16'39"N, 135°00'12"E 白色 塔形 石造 単閃白赤互光 毎10秒に白1閃光赤1閃光 1,900,000カンデラ 光達距離 20.5海里 地上〜灯火:12.2m、水面〜灯火:60m 初点灯 明治5年6月25日 |
ブラントンは、そんなにたくさんの設計図を書いていないのだろう。 多分。
友ヶ島灯台と部埼灯台、金華山も、ほとんど同じ設計図じゃないかと思える。
ただ、瀬戸内海の西北端の部埼灯台と、東南端の友ヶ島灯台とは、寸法的にはともかく、同じ明治5年初点というのも面白い。
友が島灯台の裏手を、東経135度の日本標準時子午線が通っている。 日本の陸地では友ヶ島が最南端だ。
勿論、目には見えないが (笑) 子午線にそって、地面に赤レンガで表示がある。
友ヶ島灯台は、思ったより写真が撮りにくい灯台だ。
どうしたものかと、旧官舎の石垣に座り込んだら、向いの山に展望台が見える。
あそこに行けば友ヶ島灯台が正面から写せる。 しかも全景が。
しかし、いま50mの高さに居て、向いの山の展望台は120mの高さだ。 しかも、一旦海面近くまで降りてまた登るのだ!
これまでの私なら、絶対に、諦める。 でも、今日は行った。
日本一周はすでに終えているが、友ヶ島灯台は日本一周を補完する、貴重な灯台だ。
(本当は、帰りの船が出るまでに時間があったから展望台まで行く気になったのだけど‥‥)
車幅よりも広い登山路が整備されているので、苦もなく登れるが、苦労して (?) 撮った写真、と言うことにしておこう。
友ヶ島灯台 初点プレート
今後の目標は
知床岬、神子元島、水の子島、
そして洋上はるかな離島の灯台だ
「奥の磯道」 前後
2010. 4. 30 〜 5. 16
★ 現在地 | 掲載している灯台 |
「奥の磯道」 表紙 | 灯台地図、旅程表 |
山形の灯台 | 鼠ヶ関灯台、波渡埼灯台、荒埼灯台、初代酒田灯台、酒田灯台、羽後三埼灯台 |
秋田の灯台 | 金浦港灯台、松ヶ埼灯台、船川灯台、塩瀬埼灯台、入道埼灯台、チゴキ埼灯台 |
青森の灯台1 | 艫作埼灯台、鳥居埼灯台、大戸瀬埼灯台、小泊岬南灯台、小泊岬北灯台 |
青森の灯台2 | 龍飛埼灯台、高野埼灯台、平舘灯台、陸奥大島灯台、安井埼灯台、大間埼灯台 |
青森の灯台3 | 陸奥黒埼灯台、尻屋埼灯台、白糠灯台、陸奥塩釜灯台、鮫角灯台、階上灯台 |
岩手の灯台1 | 陸中黒埼灯台、陸中弁天埼灯台、小本灯台、陸中真埼灯台、閉伊埼灯台、トドヶ埼灯台 |
岩手の灯台2 | 御箱埼灯台、陸中尾埼灯台、首埼灯台、綾里埼灯台、コオリ埼灯台、碁石埼灯台 |
宮城の灯台1 | 陸前御崎岬灯台、上段灯台、陸前大島灯台、岩井埼灯台、歌津埼灯台、寺浜灯台、 |
宮城の灯台2 | 大須埼灯台、白銀埼灯台、早埼灯台、金華山灯台、陸前黒埼灯台、花淵灯台 |
福島の灯台 | 鵜ノ尾埼灯台、小良ヶ浜灯台、番所灯台、塩屋埼灯台 |
★「奥の磯道」 前後 | 岩船港灯台(新潟)、磯埼灯台(茨城)、友ヶ島灯台(和歌山) |
標高119.9m (一等三角点) タカノス山展望台から
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岩船港灯台 いわふねこう とうだい |
38°11' 45"N, 139°26' 04"E 白色塔形 コンクリート造 等明暗白光 明3秒暗3秒 6,000カンデラ 光達距離 18海里 地上〜頂部:11.7m 水面〜灯火:44m 初点灯 昭和27年9月10日 |
岩松港灯台は、行きがけの駄賃と言えば灯台に失礼だが、新潟県東部で未訪問の灯台だったから立ち寄った。
下関を朝8時に発って、いわふねこう灯台の灯火を見上げたのは夜9時だった。
灯台は墓地の背後の崖の上に立っていて、進入路を探していると、犬と散歩していた方が、小走りに灯台巡回車を先導してくれた。
が、教えてくれた場所からは灯台に行けなかった。 自力で探した。
灯台とは無縁な地元の方よりも、灯台めぐり歴5年の私の灯台勘のほうが道を見つけるのは上手い、と悦に入ったものだ (笑)
夜中に訪れるという禁じ手を初日から使ってしまったが、車には、灯火看視・灯台巡回車とステッカーを貼っているから、ま、いいか。
しかし、夜、墓場の上に立つ灯台は気持ちのいいものではない。