寺浜灯台
てらはま とうだい
 38°38' 01"N,  141°31' 52"E
 白色塔形
 等明暗白光 明3秒暗3秒   9,100カンデラ
 光達距離 13.5海里 (約25km)
 地上~灯火:10.08m、水面~灯火:49m
 初点灯 昭和26年2月10日 昭和44年3月灯台新築

神割崎キャンプ場の、整備された敷地の中にある。
大体の見当をつけて歩くのだが、広い敷地だから、つい道を訪ねてしまう。 しかし、聞くのは気休めだ。 
公園にあるはずの灯台の所在を聞いて、的確に方角や道順を教えてもらったためしがない。 
世間の方々の灯台に対する認識ってその程度なのだ。 灯台が立っていれば、それををバックに写真を撮る程度の。
道に迷いはしなかったが、キャンプ場入り口から5分はかかった。

岩井埼灯台は松林の中に静かにたたずんでいる。 それは同時に、写真を撮るのに不便なことこの上ないのだが‥‥。
海辺の岩場に出てみた。
岩から岩に飛び移ったら、足が滑って倒れて手をついた。 手に持っていたカメラを、シタタカ岩にぶつけたが無事だった。
だらしなく転んだのを子供に見られてしまった。 少し痛かったが、痛そうな顔もできないじゃないか。

上段灯台
じょうだん とうだい
 38°52' 40"N,  141°36' 31"E
 白色塔形
 単閃白光 毎4秒に1閃光   5,600カンデラ
 光達距離 12.5海里 (約23km)
 地上~灯火:6.1m、水面~灯火:21m
 初点灯 昭和32年4月1日  平成3年2月 改築

前面の海には養殖場が広がっている。 地形図では 「コンブ養殖場」 とある。
波静かな気仙沼湾で、養殖場の見張り番のような小さな灯台だ。 
私としては珍しく 「愛くるしい」 などと、極めて好意的な表現をしよう。
「愛くるしい」 と感じたのは、真っ白な塗装がなんとも綺麗だったからだ。
色白は七難を隠す、という。 無塗装の角島灯台は、だから、八頭身でなければならないのか (笑)
この灯台、建設当時は 「牛甲羅灯台」 と呼ばれていた。 海保がする改称で、あまり褒められたものは、ない (笑)

陸前御崎岬灯台
りくぜん おさきさき とうだい
 38°51' 17"N,  141°40' 34"E
 白色塔形 コンクリート造
 等明暗白光 明4秒暗4秒   5,000カンデラ
 光達距離 18海里
 地上~灯火:13.4m、水面~灯火:42m
 初点灯 昭和28年10月

御崎神社から歩くほどでもない距離を海に進むと灯台だ。 写真を見ただけではコオリ埼灯台と見まがいそうになる。
SDカードにはその灯台の写真が連続して並んでいるから、初点プレートの写真を確認して区別するありさまだ。
木立に囲まれて、写真に収めにくいから海岸に出た。 
すると格好の岩場があるが、今度は灯台が遠すぎる。 ままならない灯台だ。














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計画を立てた灯台めぐりのコースで、
片道2~30分も連絡船や渡船に乗れば行ける小島がある。
その島には由緒ある灯台があるのだが、これまで行かなかった。
南郷町の鞍埼灯台、浜田の馬島灯台、加太の友ヶ島灯台。
それらを見残してきたから、改めて出かけなければならない。
陸前海岸では、同じ轍を踏むまいと思った。
出直してくるには、陸前は遠すぎる。 陸前大島へ。

寺浜

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歌津埼灯台
うたつさき とうだい
 38°41' 41"N,  141°33' 47"E
 白色 塔形 コンクリート造
 単閃白光 毎3秒に1閃光   5,800カンデラ
 光達距離 19海里
 地上~灯火:10.8m、水面~灯火:51m
 初点灯 大正13年9月  昭和28年1月 改築

歌津埼灯台は岬の先端には無い。 最後の集落のはずれにある。
番所という地名がついていて、旧仙台藩唐船番所跡にある。
外国船を見張った場所だから、かつては見晴らしが良かったのだろうが、いま訪れてみると、それほどとも感じない。 
外国船の来航を見張るなら、もっと適当な場所がありそうな‥‥。
いま、灯台は木立に囲まれて、塔頭は木立から頭一つ抜きんでているが、灯塔は航路標識としては役に立たないのでは‥‥。
もっとも、灯塔を目印にするような時代じゃないか‥‥。

灯台に居た時間よりも、
潮吹き岩を見つめている時間の方が長かった。
岩井埼灯台、ごめんなさい。 
こんな結果になってしまった‥‥。

気仙沼の定期船乗り場に行くと、20分も待てば出港すると言う。  「島にはレンタサイクルがある」 と聞いて船に乗った。
先ほど訪れた上段灯台の沖で、大島から帰って来る定期船とすれ違った。
ロープウエイ乗り場の前の民宿案内所で自転車を借りる。 この自転車が灯台巡回車の第12号車だ (笑)
島の周回道路にさしたる起伏はないが、上り坂はやはり息が切れる。 陸中海岸の3日間で、足に疲れがたまっている。
上り坂ではペダルを漕ぐのと後輪の一回転がほぼ同じ見たいで、やたら疲れる。 世間の眼はないから、降りて押した。

灯器は小さいが、シッカリした灯塔だ。
初点プレートは、と見ると 「陸前大島灯台」 。 自転車をこぎながら見た案内板では 「龍舞埼灯台」 だったと思うが‥‥。
長旅の疲れで、注意力が散漫になっているのだろう。 
ブログの道中記や訪問記は 「龍舞埼灯台」 で通しているが‥‥。 もう、放っとけ (笑)
平成45年の改築だが、初点灯は明治42年の古ツワモノだ。

陸前大島への定期船と上段灯台

歌津埼

ところが、スッテン転んだ岩場が凄い!
岩の空洞に海水が入り込み、
その圧力で割れ目から海水が空中高く吹きあがる。
どこにも形状は違うが同じ原理のものがあって、
「竜宮の潮吹き」 などと名前がついているのと同じだ。
こちらは 「岩井崎の潮吹き岩」 と名付けられている。
大潮の時や、波が荒い時は
大音響とともに10数mの高さまで噴き上げるそうだ。

島の灯台を訪問して、
ユリカモメと遊ぶことほど楽しいものはない

岩井埼灯台
いわいさき とうだい
 38°49' 31"N,  141°36' 22"E
 白色塔形
 群明暗白赤光 明4秒暗6秒間2閃光 5000カンデラ
 光達距離 14海里
 地上~灯火:16.5m、水面~灯火:24m
 初点灯 昭和4年10月  昭和41年 改築
陸前大島灯台
りくぜん おおしま とうだい
 38°49' 39"N,  141°37' 41"E
 白色塔形
 単閃白光 毎10秒に1閃光   5,600カンデラ
 光達距離 12.5海里 (約23km)
 地上~灯火:13.5m、水面~灯火:37m
 初点灯 明治42年10月10日  昭和45年 改築

上段灯台から気仙沼湾を大回りして岩井埼灯台に向かう途中、波止場に向って進んでいる定期船と並走した。
気仙沼と陸前大島を往復する船らしい。 陸前大島は、東北6県で、最も多くの人が住む島だという。
なお 「陸前大島」 は海保が使う呼称で、地元の観光パンフには 「気仙沼大島」 となっている。
島の南端の龍舞崎には灯台の記号が付けられている。 「龍舞 (たつまい) 埼灯台」 。 名前がいいじゃないか!

宮城の灯台1

2010. 5. 9 ~ 10

岩井埼

陸前大島


上段

陸前御崎岬

寺浜灯台の初点灯は昭和26年2月となっているが、それは当時の戸倉村が寺浜灯柱として完成させたものだ。
昭和28年4月には海上保安庁に移管され、灯台として新築している。

この時になって、肝心の 「灯台表」 を積み忘れていることに気付いた。
2管本部から、灯台の所在地図と灯台諸元表を頂いていたから、分からないのは灯質(光り方) くらいのものだが、
灯台めぐりに灯台表を忘れるとは、灯台ファンとしてお粗末の一席、だ。
それはともかく、陸前大島の龍舞埼の灯台訪問を即決した。
時間を持て余していたのもあるが、島の灯台は行けるときに行っておかないと、改めて出かけるのは大変だから。

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