トドヶ埼の岩場には 「本州最東端」 の石碑がある。

陸中弁天埼

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陸中弁天埼灯台
りくちゅう べんてんさき とうだい
 39°56' 42"N, 141°57' 48"E
 白地に赤横帯2本 塔形
 群閃白光 毎7秒に2閃光   6,000カンデラ
 光達距離 20海里
 地上~灯火:10m、水面~灯火:98m
 初点灯 昭和41年

陸中黒埼灯台の訪問を終えて、道の駅たのはた で車中泊をしようと急いだあまり、
途中の陸中弁天島灯台に立ち寄るのを忘れてしまった。 翌朝は、やはり4時半起床で、5時には通り過ぎた灯台に引き返した。
山形・酒田で満開だった桜は、下北半島ではまだ蕾が堅かったが、ここ岩手では満開だ。 
岩手で見る桜には、やたら赤い花びらがある。 紅梅見まがう赤い桜も。

途中の島越の集落を高い橋の上から見下ろすと、桜の花と春霞に埋まって。、桜と霞の区別がつかない。
桜は紛れもなく桜だったが、もうひとつは幻想的な春霞ではなかった。
桜の季節だから梅雨明けには間があるが、三陸に特有の山背(やませ) がもたらす海霧の走りだったのだ。
陸中弁天埼灯台は霧の中。
この季節に東北を訪れたのだから、これはこれで東北くらしくていい。 農業従事者には不倶戴天の霧、だろうが‥‥。

陸中黒埼灯台
りくちゅう くろさき とうだい
 40°00' 15"N, 141°56' 21"E
 白色 円形 コンクリート造
 閃白光、毎5秒に1閃光   310,000カンデラ
 光達距離 29.5海里(約55km)
 地上~頂部:12m、水面~灯火:142.9m
 初点灯 昭和22年4月17日

陸中黒埼灯台あたりから南へ、重なって連なる断崖を太平洋の荒波が洗う。
灯台への坂道でもその姿は垣間見れるが、この灯台のもう一つのセールスポイントは北緯40度のモニュメントか。
北緯40度といえば、入道埼も同緯度だった。

陸中黒埼灯台を訪れる人は結構多い。 灯台ファンが多いのではなく、隣接した国民宿舎の宿泊客だ。
灯台への道は整備されて公園の一部みたいだが、灯台とその周囲が綺麗なのはいい。
写真を撮るときに観光客が邪魔になる程度で、観光客はすぐに灯台から遠ざかるから2・3分も待てばよい。

国 (海保{ の管理下に移管されるまでは、黒崎漁協が設置した 「普代灯柱」 がスタートで、
海保管理下に置かれてからも、地元の普代村の名を採った 「普代灯台」 の名称は昭和41年まで存続した。
地元での呼称は、今でも 「譜代灯台」 だ。 私も、そのほうがいいと思う。














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陸中海岸国立公園・北山崎

宮古●

閉伊埼

トドヶ崎

この碑文は、田中きよ さんの揮毫だ。 トドヶ埼灯台長夫人として14年間、陸の孤島と言われたこの地で生活なさった方だ。
全国各地の灯台で勤務するご主人に付いて回った方だ。
その苦労を手記にまとめて雑誌に投稿した。 それを木下恵介が映画にした。 「喜びも悲しみも幾歳月」 だ。
その、田中きよ さんの娘として、少女時代、この道を春休み夏休みの度に何年も往復した、という方にお会いした。
トドヶ埼灯台を訪れて、碑文を見てから丸一週間を経た後の塩屋埼灯台で、だ。

地形図で車道の表示がされている
地点までは車で行ける。
その道は灯台近くまで続くが
鉄の扉が遮る。 
車の乗り入れは禁止だ。
その地点に民家があって、
桜が咲いていた。
桜とは違う植物だと思って
花びらをみると桜だ。
桜とは信じがたいこの色は、
岩手に入ってからよく見かける色だ。

灯台まで車道を歩くのだから、僅かな起伏を2つ3つ越えれば容易に到着する。
もっと困難な道を予想していた。 その意味では当てはずれ、だ。
陸中真埼灯台が思っていたよりも簡単で、閉伊埼灯台はある程度の覚悟をしていたから、もっと簡単だ。
地形図を見る限りでは、閉伊埼灯台周辺の地形も複雑で、見下ろせばそれなりの海岸美が展開しているのだろうが、
海霧は全てを覆い隠していた。

閉伊埼灯台
へいさき とうだい
 39°39' 06"N,  142°01' 44"E
 白色塔形
 等明暗白光 明3秒暗3秒   6,000カンデラ
 光達距離 20海里
 地上~灯火:10.5m、水面~灯火:56m
 初点灯 昭和31年1月21日
 
小本灯台
おもと とうだい
 39°50' 13"N,  141°58' 59"E
 白色塔形コンクリート造
 群閃白光、毎15秒に4閃光   6,000カンデラ
 光達距離 20海里
 地上~頂部:8.5m、水面~灯火:75m
 初点灯 昭和38年11月

陸中弁天埼灯台が霧の中なら、直線で10kmと離れていない小本灯台も霧の中だ。
熊ノ鼻展望台まで車で行ける。 展望台にはトイレがあって2階建てだ!
道路から利用するには1階のトイレ、展望台から利用するには2階のトイレ。 これは優れものだ。 感心した。
灯台は、展望台のすぐ下にある。 灯塔を見つけたらすぐに突進するのが灯台ファンの常で、道は滑りやすい。
滑るのが嫌なら、トイレの少し下方からは滑らない平坦な道もある。
少しでも早く灯台に行きたいか、滑らずに行きたいか、の選択だ。

久慈●

岩手の灯台1

2010. 5. 5 ~ 6

彼女は、東シナ海の女島灯台で生まれ、それからトドヶ埼灯台で幼少期を送った、と言う。
私が 「小泊岬北灯台への道なき道が地獄なら、魹ヶ埼灯台への道は天国だ」 と書いたこの道は、
小学生には 「大変だった」 と、いまは笑ってお話しになった。 しかし、
田中きよ さんは故人だが、その娘さんに、石碑を見てから日ならずしてお会いするとは‥‥。
偶然で必然、それを運命という。 と、亀井勝一郎は書いている。
私の場合、運命かどうかは別にして、偶然だけでは済まないものを感じたのだ。
三女の方が、いわき市の塩屋埼灯台に勤務しているのは、地元では有名な話らしいが、私は知らなかった。 
生きていればいろんな場面に出くわすものだ。

次ページは 「岩手の灯台2」 です。

トドヶ埼灯台
とどがさき とうだい
 39°32' 38"N,  142°04' 29"E
 白色塔形 鉄筋コンクリート造
 第3等大型 単閃白光 毎20秒に1閃光  1,34万カンデラ
 光達距離 20海里(約37km)
 地上~灯火:33.72m、水面~灯火:58m
 初点灯 明治35年3月1日  昭和25年6月再建

巷間、ビッグネームの灯台の中で、魹ヶ埼灯台は訪問するのに不便な灯台の最たる灯台として挙げられる。
事実、往復するのに2時間かかる。 逆に言えば、車幅を持った立派なハイキングコースを2時間歩けば往復できる灯台だ。
小泊岬北灯台への道なき道が地獄なら、魹ヶ埼灯台への道は天国だ。
魹ヶ埼灯台には 「本州最東端の地」 という冠がつくから、観光バスが横付けできない灯台としては訪問者が多い灯台だろう。
往路で、4人とすれ違った。 灯台敷地内で二人連れと会い、復路で1人とすれ違った。

陸中真埼灯台
りくちゅう まさき とうだい
 39°44' 53"N, 東経 142°00' 11"E
 白色塔形コンクリート造
 無等、群閃白光、毎10秒に2閃光  8,500カンデラ
 光達距離 20.5海里(約38km)
 地上~頂部:9.5m、水面~灯火:79m
 初点灯 昭和34年1月20日

浜辺から灯台への山道を登るとき、案内板の一つでもあればそれに従うが、それが無いと、逡巡して、躊躇するものだ。
入り口を間違えれば、それから後の展開が悲惨だから。
数日後、入り口を間違えて往生したとうだいがあるが (笑) 、陸中真埼では人に聞くことができた。

浜辺からの登り口の目星は付けていたが、少し勘違いしていた。 階段を降りて来た人に聞いたら、この階段を登れ、と言う。
聞いた自分が恥ずかしくなって、培ったはずの灯台勘に疑いを持ってしまう。
階段が急傾斜だったことを除けば、10分も歩けば灯台に到着する。 神社の境内にあるような灯台だから、道はシッカリしている。
弁天埼、小本で岬を包んだ海霧は、陸中真埼をも包み込んでいる。 視界は効かない。


小本

陸中真埼

陸中海岸は名にし負う典型的なリアス式海岸で、
深い入り江 (湾) と突き出た岬が交互に続く。
入り江の奥深くに街があり、岬の先端に灯台が立つ。
幹線道路は入江の奥の街を、連続する急カーブで南北に結ぶ。
街から、海に延びる岬の先端までの道のりは遠く険しい。
「灯台めぐり泣かせ」 の地帯だ。
どうして灯台めぐりなんかを始めたのだ、と自問しながら歩く道だ。

陸中黒埼

北山崎

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