その頃の私は山 (登山) に夢中で、
シャモニーにあるという、フランス国立の登山学校に入校し、
アルプスのガイドになるのが夢だった。
夢は夢で終わって、
後年、フランスのワイン産地はくまなく歩いたが、
シャモニーには未だ訪れていないからなんとも皮肉な話だ。
ツアー参加を決意してから、催行中止の連絡に振り回され、もてあそばれ、 何度もあきらめたり開き直ったり、催行決定まで5ヶ月間の揺れ動く心の記録です |
ただ、パタゴニアには海峡がある。
マゼラン海峡、ビーグル水道。なんといっても海峡はいい。
本州の最西端、海峡の街に住んで25年。
海峡の風景がものすごく好きになった。
それも対岸の見える海峡が。
地理学上の海峡の定義はともかく、
対岸が見えなければ、私にとっては海峡ではない。
2005年。パタゴニア旅行が実現した。
南米 ・ パタゴニア |
2004/08/05 | 旅物語(東京)から8月号が届いた。余り、気分が乗らない日で、読みもしなかった。どうせ、この1年は旅行を諦めてるし。 |
08/06 | 「パタゴニアが載ってるよ!」 と家人の声あり。だからって、どうしたというの? 半分ふてくされ気味の対応。「あれほど行きたがってたのに。行ったら?」と、また家人。 このあたりから、雲行きが変わり始める。 1年間の海外旅行凍結は、葡萄舎の増築を実行する決意表明だった。 増築の資金と、旅行の費用は別物だから、そんじゃマァ、行くか。 |
08/08 | パタゴニア行きを決めた。JTBに電話した。申込第1号らしい。はてさて、催行なるか? |
08/09 | 「パタゴニア」を検索したら、ヤタラ衣類の項目が多い。さやさんの「パタゴニア旅行記」にたどり着く。うら若き乙女子と拝察したが、大した旅人だ。 |
08/15 | 申込書作成 パスポートのコピーはふんだんにある |
08/16 | 申込書送付 申込金50000円 旅行傷害保険12000 |
08/19 | 出入国カードを旅行社に頼むと3150円。自分で書くとタダ。 「アルゼンチン・出入国カード」を検索したら、親切なサンプルが出て来た。便利な世の中だ |
08/20 | 次第に気分が乗ってきたので、本を買った。 「地球の歩き方・アルゼンチン チリ」 「旅の指差し会話帳 アルゼンチン」 旅行社お任せのツアーだから、さやさんみたいにはいかないけれど、最低限の会話くらい覚えよう。有り余る時間がある。 |
2004/09/05 | 旅物語9月号が届いた。 パタゴニアに行くなんて随分とマニアックな発想で、催行される確率は75%と踏んでいたが、申し込んでいる11月出発は □ で囲ってあり、「お問い合わせ多数です」とあるではないか! 限りなく催行実現に近づいた。しかも、この時期はジャカランタ満開らしい。何はともあれ、めでたい。 |
09/15 | 数えるのも面倒、覚えるのはもっと面倒な歳になってしまった。 今年の誕生日、家内からのプレゼントは大判の南アメリカの地図。嬉しい。ありがたい。 |
09/17 | JTBに確認したら、1回目の応募は3名、2回目が3名! これじゃ11月の出発はおぼつかない。12月中旬の出発希望が6名だそうだから、この日に集約して出発に漕ぎ着けるのかしらん。 この時期なら、確かにベストシーズンだが、ブエノスアイレスのジャカランダの満開に間に合わない! それでも行くけど。 |
09/22 | 最近、何かと友人知人に連絡をとる機会が多いのだが、誰彼となしに、「パタゴニアに行くの? そこには何があるんだ?」
と聞いてくる。みんな、結構HPを見てくれてるのだ! 答えて曰く、「風がヤタラ強くて、人間の生活の限界だから何もないところだよ」 次の質問 「そこに行ってどうするの? 何故行くの?」 「地球最南端の町があるから」 「フ〜ン」 どうせ、分かってはもらえまい。 変わった奴だ、と思われるのが関の山だろう。 |
09/28 | 旅のお師匠さん・さやさんの掲示板への投稿より 希望的楽観、主観的願望から、今日あたり、パタゴニア行決定! とご報告を入れるところでしたが、天佑吾に味方せず、11月の出発は流れました‥‥‥。無念。 12月中旬の出発は、問い合わせと申し込みを合わせて、最小催行人数にあと一人で、天に祈る気持ちです。 旅行社の電話で応対してくれた人は、珍しく物事をはっきりいう人で、長年の経験から、催行、催行中止をはっきり予想してくれました。なまじっか、持ってはいけない希望をあてもなく持ち続けるよりは、はっきり言ってもらった方が、はるかに気が楽です。 彼女いわく、「12月の出発日も、催行にこぎつければメッケモン」ですって!‥‥嗚呼。 05年3月まで出発日が設定されていますから、チリとアルゼンチンのワインでも飲みながら、気長に待つとしましょう。 しかし、せんないノゥ。 |
2004/12/03 | ついに、復活の日は来た! となるか。 改めて、2月と3月の出発を申し込んだ。 我に 天佑 あれ! |
12/15 | サイトに、「PATAGONIA に針路をとれ」 を復活させた。 |
12/17 | 名古屋の旅物語にパタゴニアツアーがあり 3/15
を申し込む。 1/10 出発は、なんと、満席(16名)で催行決定だと! 東京or名古屋の催行決定に望みを繋ぎながらも、2週間の日数と馬鹿にならない旅費を考えれば、何もパタゴニアばかりに固執することもない、と思い始めた。 |
12/20 | 西遊旅行が面白そうなパタゴニアツアーを募集しているので申し込む。こちらも、未だ催行人員に達していない。金額的に少し高いがやむを得まい。毒食わば皿まで、の心境 |
12/28 | パタゴニア情報をいただいた さや
さんに年末の挨拶。パタゴニア行がどうなるかわからないと書き送った直後、JTBから連絡。 2/22は催行中止。3/8は人員7名でも催行決定! との事。 やった! ついにやった! 待てば海路の日和あり、とはこのことか。正義は勝つ。 2社にキャンセルを入れる。 |
2005/01/02 | 新しい年は最高の気分で迎えられた。 今日から直前の準備に入る |
01/05 | 成田発着の時刻判明 出発前日 13:45 羽田着 出国当日 12:00 成田発 NY JFK 10:20 それから先は知らん それでも調べたら、ブエノスアイレス行きは 18:00発 8時間も、どうするの!? |
01/07 | 前泊のホテル予約 京成電車に乗ることを考えれば、やはり上野駅前が一番使い勝手がいい。 東京に9年も居て、上野の山に行ったことがないから、今回は行こう。 JTB中部から申込金の返金あり。この5万円、何回出たり入ったりしたことか |
01/10 | 最近、何故か 「旅人よ」
を鼻歌で唄うことが多くなった。 加山雄三が、岩谷時子の詩を得て、弾厚作というペンネームで作曲した、あの歌である。 パタゴニア旅行を控えて、フレーズのいくつかに共鳴するからだろうが、 パタゴニアの苛酷な自然を想像すると、どうも、加山雄三の歌のように甘っちょろいものではなさそうだ。 そこで、替え歌を作った。 |
紆余曲折を経ながらも、ここまではご愛嬌です。 地獄を見たのは、ここからです。 1月13日、PCがダウン。さらに続く2度の不具合発生でパニックに陥り、全データを消失。 不手際も重なり、ネット上のサイトがコントロール不能になりました。 急遽、出発前までに新サイト再構築を決意。 その作業に没頭して、初歩的なスペイン語会話の勉強を放棄。 結果的に新サイト構築は未完に終わり、全てが中途半端のままに出発、と相成りました。 なに、私にはよくあるパターンです (自嘲)。 |
日次 | 旅程 | 内容 | 宿泊地 |
03 07 |
下関 → 福岡 → 羽田 → 上野 | ラカーザさん、風来坊さんと | 上野 |
03 08 | 上野 → 成田 → NYJFK | 時差とエコノミー症候群との闘い | 機中 |
03 09 | NYJFK → ブエノスアイレス | ブエノスアイレス市内観光 アルゼンチンタンゴ ディナーショー |
ブエノスアイレス |
03 10 | ブエノスアイレス → カラファテ | 午後 自由行動 | カラファテ |
03 11 | 滞在 | ロス・グラシアレス国立公園 | カラファテ |
03 12 | カラファテ− → プエルト・ナタレス | ミロドン洞窟 | プエルト・ナタレス |
03 13 | 滞在 | バイネ国立公園 | プエルト・ナタレス |
03 14 | プエルト・ナタレス → プンタ・アレナス | プンタ・アレナス市内観光 | プンタ・アレナス |
03 15 | プンタ・アレナス → ウスアイア | マゼラン海峡横断 | ウスアイア |
03 16 | 滞在 | ビーグル水道クルーズ ティエラ・デル・フェゴ国立公園 |
ウスアイア |
03 17 | ウスアイア → ブエノスアイレス | 時差とエコノミー症候群との闘い | 機中 |
03 18 | → NYJFK | 機中 | |
03 19 | → 成田 → 福岡 → 下関 | 自宅 |