私は自宅に 「葡萄舎」 と名前を付けました。
この家にワイン好きが集まって、ワインを愛で、語り、
素晴らしいワインに巡り逢って、感激し、感動し
健康で人生を楽しめるよう、想いを込めてこの家を建てました。
この家は私の家であって,、私だけの家ではない。
ワインを愉しみに集まる全てのワインラヴァーに開放した家です。
自宅の建築を考えたとき、イメージとしては、白壁に黒の木組み、屋根はオレンジの瓦‥‥
オレンジの瓦は、家人の反対で実現しませんでした。 理由は 「目立ちすぎるから」
人通りの少ない路地に建っていますから、目立つも何もないのですが‥‥。
97年に家業を引き継ぐ決意をしたときワインを楽しむ「離れ」を考えましたが、
建蔽率が限界でその余地がなく、60m離れた場所に自宅を建てることになりました。
当面、家族で住む予定がなく、図面にはワインを楽しむ機能ばかりが書き込まれました。
設計士への注文は
@ 最低5u(約3帖)のワインカーヴ
A 20人が集まれるスペース
B レストランの許可がおりる厨房 でした
設計士が図面を書き改める度にカーヴの面積が拡張し、最終的に畳5枚分の、
一介のワインラヴァーには持て余し気味のカーヴが建ち上がりました。
葡萄舎物語
1991年からワインを飲み始め
以来、
そんなにすごいワインを
飲んでいないし
在庫もしていません
でも私には
ワイン仲間が集まって
ワインを楽しむ家があります
葡萄舎と名付けた自宅を
ワイン仲間に開放して
大勢でワインを楽しむ
それが私の楽しみ方です
葡萄舎をご案内しましょう
葡萄舎のテーブルはオランダ製です。
1400×850
サイズの4卓をワイン会の人数に合わせて長さを加減します。
椅子もオランダ製で20脚あります。多すぎて持て余しています(笑)
この椅子、すわり心地がいいのか、ワイン会はいつも4時間超、延々と続きます。
グラス棚は両面開きを選びました。取り出しも、洗浄後の収納も便利です。
厨房は、保健所の検査さえ受ければ、いつでも営業可能です。
全ての審査項目をクリアしています。
厨房には中華レンジがあり、聞けば、お店のレンジよりも火力が強いそうで。
葡萄舎で最も広いスペースを占めるのがダイニングですが、
ワイン会の会場として使う月に1〜2度以外は、単なる通路の役目しか果たしません。
WC
カーヴ
ダイニング
玄関
厨房
管理人室
葡萄舎1階平面
郷里の同級生で
女流書家の
上田香葉さんに
書いていただきました
「旅のページ」 に、 「聖地巡礼」 と称してワインの銘醸地を訪問した旅の記録があります 併せててご覧ください |
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「聖地巡礼」 表紙 | ||
ブルゴーニュ | ボルドー | ピエモンテ、トスカーナ |
葡萄舎 ロゴマーク
竣工以来7年半。
葡萄舎は、そこで行われるワイン会の開催を第一義に考えていました。
ワイン会の開催が最優先。私的な生活を犠牲にしたとは言いませんが、
多かれ少なかれ犠牲は伴い、またそのことが幸福感でもありました。
しかし、年に一回、仲秋の名月を愛でることにしか使わない
ウッドデッキを取り壊し、部屋に改造しました。
増築工事でキレイな床材を見て、土足での使用をやめました。
そんな決定をしていくうちに、月に数回のワイン会のために、
私的な生活が振り回されるのを止めよう、と思いました。
1996/07/07 地鎮祭
1996/12/28 竣工
2004/07/08 増築 葡萄舎の歴史です。
葡萄舎が、
ワインラヴァーに開放された空間であることにはいささかの変更もありません。
1
階の中央には大きいテーブルと20脚の椅子が365日置かれています。
人様からご覧になればどうでもいいような、私の内面の変化、です。
葡萄舎で大勢のワインラヴァ
ーと賑やかにワインを楽しむ。
私が理想とする、75歳でくたばるまでは続くでしょう。
「葡萄舎」には、夢や希望や想いがこめられていますから、
自分から紹介すれば、思い入れの籠った自慢話になってしまいます。
有頂天になっての紹介を、読んでやろう、見てやろうという奇特な方は
どうぞ、お付き合いくださいませ。
家人は、葡萄舎を 「カーヴ付きの家、ではなく、家付きのカーヴ」 といっています (笑)
私の家内はアルコールが苦手で、覚悟して飲んで50ccでしょう。
また、ワインを飲む夕刻は家業の忙しさのピークですから、
葡萄舎には一度も顔を出していません。
葡萄舎の使用について彼女は一切口を出しません。
そのかわり、手も出しません。
顔も口も手も出しませんが、私がすることは全面的に理解し、
必要な時間は確保してくれます。ありがたいことです。 観音様です。
葡萄舎には
Vinotheque誌の主宰者・有坂芙美子女史をお迎えしたことがあります。
ワインジャーナリストの草分け的存在、第一人者の来訪は葡萄舎の誇りです。
三年来、「次は冬に、ふくを食べにいらっしゃい」
とお誘いしていますが‥‥。
旅行で親しくなった方には皆様にご案内していますが、ちょっと遠いみたいで。
でも、03年から様子が変わり始めました。
ネットで知り合った遠くのかたがたがお越しになり始めたのです。
とても嬉しいことです。