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黒潮灯台紀行 ・ 表紙
紀淡海峡
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ブロブ 旅日記 目次 は現在地です



















潮岬に向かって車を走らせると、串本町の湾の向こうに灯台が望める。 遠目にも、本州最南端を照らす灯台の威風が感じられる。
駐車場には、駐車した車の数よりも多い暇そうなおじさんがたむろしている。
300円は高いけど、観覧時間ギリギリで、他に駐車スペースを探す時間が無い。閉鎖13分前に転がり込んだ。

燈光会のおばさんは悠長なもので、私が灯台めぐりをしていると知って、登れる灯台の小冊子や、ペーパークラフトをくれようとするから、
言わなきゃいいのに、 「どれも持っています」 と断ってしまった。 せっかくの気持ちをムゲに断って、悪い事をした。
一刻も早く登りたかったためだが。

江戸条約に基づく8基の一つだ。
木造八角形の初代は、明治6年9月15日が本点灯だ。 私と誕生日が同じだ。
潮岬灯台の初点プレートは親切で、初代の本点灯日と二代目の初点灯日が併記してある。その分、読みにくいが。
旧官舎も立派だ。 日本の灯台を代表する1基だろう。 なんたって、本州最南端の灯台だ。
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しおのみさき
潮岬灯台
 2902 [F5994]
 北緯 33°26' 03", 東経 135°45' 26"
 白色 塔形、石造
 LB-H120 単閃白光、毎15秒に1閃光
 1,300,000カンデラ   光達 19.0海里
 地上〜灯火:22.51m、水面〜灯火:49.47m
 初点 明治6年9月15日
江須埼は面白い岬だ。 岬全体が 「日本童謡の園」 となっている。
10曲ほどの童謡の碑やモニュメントが遊歩道沿いに立っていて、近づくとセンサーで童謡のメロディーが流れ、
懐かしい気分で散策できるのだが、先を急ぐ私に童謡を口ずさむゆとりは無い。
なんと言っても爆走の旅だから (笑)

海岸まで降りて、潮が満ちたら島になりそうな陸繋島に渡る。
暖地性植物群落の林を進めば、
写真を撮るスペースも無いほど灯台の敷地は狭い。
灯塔はひょうたん型で、途中を大きい庇(ひさし) が取り巻いている。
市江埼と潮岬の間のダークシーを補完する灯台だ。
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えすさき
江須埼灯台
 2907 [F5989]
 北緯 33°29' 43", 東経 135°35' 43"
 白色 塔形 コンクリート造
 無等(300ミリ)、群閃白光、毎10秒に2閃光
 8,500カンデラ   光達 16.5海里(約30km)
 地上〜頂部:10.5m、水面〜灯火:32.6m
 初点 昭和36年3月31日
小漁港・市江で、基点となる橋はすぐに見つけたが、
一応、土地の人に尋ねると、橋を渡って谷を登りつめる道のほかに、海岸沿いに進む道もあるとのことだった。
せっかく道を教えてもらいながら、それでも谷に入ろうとする私に気分を害したのか、
「どちらが行きやすいですか?」 と聞く私に 「どっちも同じ」 とそっけない。
谷を詰めながら、海岸を進めば‥‥とも思ったが、知らない土地では、何人かの訪問記にある谷筋の道のほうが心強い。
数箇所、蔓草が道を覆っているが、道はシッカリしている。

程なくして 「初点 大正十年十月一日」 のユニークな初点プレートが迎えてくれた。なんともシンプルな初点プレートだ。
灯塔は、明治期の灯台とはまた一味違った、威厳のある灯台だ。
明治期の無骨さから一歩抜け出したみたいだ。 そこはかとなく漂うものを大正浪漫というのだろうか。
このページのタイトル脇に一枚の写真を貼り付けるとすれば、迷わず、この灯台の一枚だ。
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いちえさき
市江埼灯台
 2912 [F5986]
 北緯 33°35' 04", 東経 135°24' 05"
 白色 塔形 コンクリート造
 4等 群線白光 22秒を隔て8秒間に2閃光
 250,000カンデラ   光達 24.5海里
 地上〜灯火:11.22m、水面〜灯火:95.00m
 初点 大正10年10月1日
番所鼻灯台からの眺望も、あまり良くない。
円月島を望む海岸から灯台が見えたので、
灯台から見る円月島は、裏側から見る面白い角度だろうと
木立の上に手を伸ばし、見当をつけてシャッターを押した。
白浜温泉のシンボルは円月島だ。
円月島を目指して進んで、最初に円月島が目に飛び込んでくる地点で、その視線を右に移動させると岬が見える。その山上に灯台がある。
灯台めぐりをするときは観光地には脇目も振らない私だが、円月島は見てしまった。

南方熊楠記念館の駐車場から坂道を登って、記念館の手前で左折すれば、道なりで灯台に着くのだが。
私は記念館の受付の女性に道を聞き確認した。
教えられた方向に歩き始めたら、中から男性が飛び出してきて、「5月に草刈をしましたが、かなり伸びていると思います。気をつけて下さい」
親切に感謝しながら歩いたが、たいして伸びてはいなかった。 でも、嬉しかった。
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ばんしょはな
番所鼻灯台
 2913 [F5984]
 北緯 33°41' 22", 東経 135°20' 12"
 白色 塔形 コンクリート造
 無等(300mm) 単明暗白光 明6秒暗2秒
 8,500カンデラ   光達 17海里 (約31km)
 地上〜灯火:8.6m、水面〜灯火:37m
 初点 昭和30年2月11日
私が住む長府から眺める海は周防灘で、瀬戸内海の一部だ。
日頃、漠然と瀬戸内海の概念を持っていたのだが、海保のHPには 「領海及び接続水域に関する法律施行令」などとあって、
瀬戸内海の水域が規定されている。 それによると
西は下関の台場鼻灯台と北九州洞海湾の防波堤灯台を結ぶ線、南は四国の佐田岬灯台と九州の関埼灯台を結ぶ線、
東 (と言うか東南) は、四国の蒲生田岬と紀伊日ノ御碕灯台を結ぶ線だという!
となれば、下関は瀬戸内海の西の果てで、紀伊日ノ御碕は東の果てなのだ。 こんなに離れていて「瀬戸内海つながり」 とは!

鉄造だったこの灯台の初代は戦災で消失し、今のは二代目だが、大型灯台としては初のタイル張りを施された灯台だ。
灯台はそれ自体が航路標識だから、白く輝くタイル張りは輝きを保っていい。
気品のある、美しい灯台だ。
道を間違えて岬の先端に進んだら、海自の警備所があった。 そこから見上げる灯台もいい。木立の上に顔を出すだけだが。
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きい ひのみさき
紀伊日ノ御碕灯台
 3301 [F5970]
 北緯 33°52' 42", 東経 135°03' 50"
 第3等大型、群閃白光、15秒間に3閃光
 540,000カンデラ
 光達 29海里(約54km)
 地上〜頂部:14m、水面〜灯火:150m
 明治28年1月25日 昭和26年7月20日再建
雑賀埼灯台が私の関心を引いたのは、雑賀が、
戦国時代に活躍した雑賀衆 (さいかしゅう) にまつわる土地だったからで、
そこに立つ灯台なら行かねばならない、と。
灯台の脇まで車が入る。
奥和歌ノ浦を望む景勝地に位置し、かつては行楽客でにぎわったのだろう。
灯台には不釣合いなほどの展望台設備が灯塔を取り巻く。
和歌山市が設置した観光用展望台に海保が灯台を併設したのだという。
言われてみれば、なるほど、とうなづけるが、
この形状は一度見たら忘れない灯台だ。
人影もなく、薄汚れて、可哀想に思える灯台だった。
なまじっか派手派手しい灯台だから余計に‥‥。
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さいかさき
雑賀埼灯台
 3341 [F5965]
 北緯 34°11' 06", 東経 135°08' 37"
 白色 円形 コンクリート造
 30センチ回転灯器、閃白光、毎15秒に1閃光
 100,000カンデラ  光達 22.5海里(約42km)
 地上〜頂部:14m、水面〜灯火:75.7m
 初点 昭和35年3月31日
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黒潮灯台紀行 ・ 表紙
紀淡海峡
〜 潮岬
熊野灘 〜
志摩半島
追懐の海
伊良湖水道
御前埼 
〜 伊勢湾
ブロブ 旅日記 目次 は現在地です
灯台敷地からの眺望は限られている
昨秋、淡路島の灯台めぐりをしたとき、紀伊半島に一番近い生石鼻を訪れ、
友ヶ島を眺めて、 友ヶ島灯台と紀伊半島の灯台たちに思いを馳せた。
黒潮灯台紀行で最初の訪問灯台に田倉埼灯台を選んだのは、
今回も友ヶ島灯台への訪問はパスするが、
昨秋とは反対側から島影を眺めておきたかったからだ。
灯台に登る階段から海を振り返ると、4つの島からなる友ヶ島が望める。
友ヶ島水道とも呼ばれる紀淡海峡だ。 いつか、必ず訪問を!
地形図で見ると、灯台のすぐ近くまで車道が伸びている。 これはアプローチしやすい。それが間違いのもとだった。
その道は別荘地の私道で、灯台には近づけない。 土地のおばさんに聞いたら 「カーナビを頼りに来たんじゃろ?」
私のような灯台好きが時折来ては道を聞くのだろう。 それにしても、カーナビ頼りをお見通しとは!

加太港に戻って、海岸線を走れば道なりで麓に着く。 灯台勘に従って進めば階段だ。
この階段、夏草が茂って、マムシが出る、とアドバイスを受けていたが、きれいに整備されていた。
(私が訪れた時点では) ビーチサンダルでも登れる。 この灯台のために長靴を買って履いて行ったが、空振りだった(笑)
市江埼灯台
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潮岬
たくらさき
田倉埼灯台
 3354 [F5961]
 北緯 34°15' 42", 東経 135°03' 52"
 白色 塔形 コンクリート造

 等明暗白光 明2秒暗2秒 8,500カンデラ
 光達 19海里(約35km)
 地上〜頂部:10.5m、水面〜灯火:49m
 初点 昭和31年2月4日
江須埼
市江埼
番所鼻
紀伊日ノ御碕
雑賀埼
田倉埼
紀州の海を照らす灯台の数は多い。
多少の苦労を伴って訪ねた山中で、
大正10年から、ひっそりと立ち尽くしていたであろう
こんな灯台に出会うから
灯台めぐりをして良かった、と思う。
@ 紀淡海峡から潮岬の灯台たち
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