花咲灯台★
落石岬灯台★
湯沸岬灯台★
釧路埼灯台★
十勝大津灯台★
北海道東岸の灯台
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北海道東岸の灯台−1
      十勝大津灯台  私の気持ちを惹いたのは 「大津」 という地名だ
 番号 ・ 名称 0126 十勝大津灯台 Tokachi Otsu  北緯 42 40 .2  東径 143 37 .7
 灯質 群閃白光 毎20秒に3閃光  光達距離 20海里  水面〜灯光 58m
 灯塔 白地に黒横帯2本 塔形(前円後方)  灯塔の高さ 14m  国土地理院地形図
 初点 1964.12.15 (昭和39年)  プレート 初点プレート  訪問日 2007.05.20
 場所 崖の上  駐車 可  訪問難易度   5 ― 4 ― 3 ― 2 ― @
 
 山口県大津郡に生まれ、大津高校を卒業した私は 「大津」 に惹かれる。
 北海道だから、入植者が故郷の地名をつけた、と思いたい。 その故郷が滋賀県でも、熊本県でもいい。
 よしんば、内地の地名とは無縁でもいい。 「大津」 が好きなだけだ。
 初点が比較的新しいのは、広尾〜釧路間のダーク・シー(暗い海) を解消するための灯台だからだ。
 白神岬灯台から納沙布岬灯台まで、白地に黒帯は珍しい。 北海道で、新しい灯台の主流は
 白地に赤横帯だから、その点でもユニークだ。 灯塔の 「前円後方」 は北見神威岬灯台を連想する。

「北の潮彩」 ページのご案内    (は現在地です)
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津軽海峡 北海道南岸(西) 北海道南岸(東) 北海道東岸 国境の海
オホーツク海 利尻 ・ 礼文 北海道北西岸 北海道西岸 北海道南西岸
落石岬灯台
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道東の霧信号

圧縮空気により
サイレンを吹鳴する
エアサイレンは、もうない。
この疑問を、釧路埼灯台の職員の方に聞いてみた。 答えは、
「今どき、霧笛を頼りにする船はない。 せいぜい、昆布漁の小さい船くらいのものだ」
灯台、海霧、霧笛 ‥‥。 灯台ファンにとってはロマンじゃないか! 今の時代、霧笛ってそんな程度のものかァ‥‥。
その職員氏、勢いに任せて次のようにもおっしゃった。
「大型灯台だって要らないんですよ。 港に入る赤灯台と白灯台があれば事足りる」
現実はそうだろう。 船舶を安全に航行させるるシステムは完備し、灯台の時代は終息に向かいつつある。






















灯台に隣接 (湯沸岬灯台は少し離れた海側に) して、ラッパのような形をしたダイヤフラムホーン を取り付けた塔がある。
仕組みは、
ホーンの中にある ダイヤフラム という振動板を、周波数変換装置で作った専用の電気で
スピーカーのような穴から 霧笛 を鳴らす、ということだ。
霧信号を併設している灯台では 「注意」 が書いてある。
「遠くまで聞こえるように、ものすごく大きな音を出すので、鳴っているときは近づかないでください」
私は霧信号 (霧笛) が鳴っているのに居合わせた。 花咲灯台で。
音は意外に小さかった。 これでは、エンジン音にかき消されて聞こえないだろうに、と思ったほどだ。
日和山灯台の霧信号
(左から)
横、前(海側)、全景
なるほど、湯沸岬灯台、落石岬灯台、花咲灯台と道東の灯台は霧信号を併設している。
霧信号を、日和山灯台(小樽市) で始めて見たときは驚いた。
先ず、最初は何だか分からなかった。  で、不思議な塔をぐるり回って見て、もしかしたら霧笛? と思ったものだ。
灯台めぐりをしていて、初めて出くわした 「異物」 だから、数枚の写真を撮っている。
釧路地方の
霧発生日数
 4月  5月  6月  7月
10日 13日 15日 17日
霧多布岬の 湯沸岬灯台など、霧に包まれた方が絵になるかもしれないが、
私の 「北の潮彩」 は、灯台と、灯台のある風景を訪ねる旅だ。 正直、霧はありがたくない。
「七時雨さつき」 さんの <薫る香りのブログ> に、次の記事が載っていた。
    
     海霧(うみぎり)‥‥、海上にできる霧のことで、「かいむ」ともいう。
     北海道の東方や三陸地方に多く発生し、ときに内陸へ侵入し幻想的な景色を見せることがある。
     この海霧、湿った空気がより冷たい海面に流れ込んだとき発生するもので、
     内陸で発生する霧に比べると濃く、その範囲も広いという特長がある。
     このため、船舶の航行に支障をきたし、内陸に侵入すると陽ざしを遮り、農作物の生育を妨げることもある。
     観光客には旅情を誘う海霧も、漁業や農業に携わる人にとっては、ありがたい存在ではない。
     北海道釧路市の海霧は7月が最も多く、ひと月平均で18日も発生する。
     データによると、
     秒速4,5メートルの南よりの風が吹き、気温と水温の差が2,3度の時に発生しやすく、
     その厚さは100〜600メートルに達することもある。
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お断り
「北の潮彩」 のページ立てと、私が実際に灯台めぐりをした順番とは逆で、
私は霧信号を日和山灯台で既に見ていました。
この灯器とレンズ、
日本で一番、過保護にされているのかも知れない。
少なくとも、
風雨と氷雪に耐える北海道の灯台じゃ、ない!
でも、お役目ご苦労さん! と敬礼をして辞した。
灯室の外に出て、ガラス窓越しに
 
道東の海霧 / 霧信号
全国の灯台から灯台守は姿を消したが、この馬鹿でかい建物なら職員の一人や二人は居るだろう。今日は日曜日だが。
インターフォンを押した。
「山口から来た灯台ファンだ。 北海道の灯台を回っている。 この灯台の灯室を見せてもらえないか」
返事は 「ハイ、どうぞ」  ちょっと拍子抜けだ。 スリッパに履き替えて案内された。「見学順路」 の貼り紙さえある!
建物が建物だから、各階もビルのオフィス然としている。
最上階の広い部屋の海に面した部分が灯室で、
間仕切りはなんと! カーテンだった !!
灯台ファンが、釧路埼灯台の灯塔 (建物) を見れば、あの灯室の中にはどんなレンズがあり、どんな機器があるのか
疑問に思い、関心を持ち、興味をそそられるだろう。 私も例外ではない。
「北の潮彩」 を思い立ち、釧路埼灯台の写真を見るたびに、そう思った。
その釧路埼灯台が、いま目の前にある。 灯塔 (建物) を見上げた。 どうしても灯室を見てみたい。
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釧路埼灯台の灯室
馬閑人 の 雑感 ・ 雑記録 (早い話が、ボツにした雑文)
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海保の点検巡回用桟道、両脇には水芭蕉、桟道の先に灯台がある
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北海道東岸の灯台−5
      花咲灯台  遅く訪問して灯光が見れた 明弧、分弧の意味が理解できた
 番号 ・ 名称 0150 花咲灯台 Hanasaki  北緯 43 16 .7  東径 145 35 .3
 灯質 単明暗白赤光 明6秒暗2秒  光達距離 15海里  水面〜灯光 31m
 灯塔 白地に赤横帯1本 塔形  灯塔の高さ 10m  国土地理院地形図
 初点 1890.11.01 (明治23年)  プレート 門標  訪問日 2007.05.19 ・ 20
 場所 観光地  駐車 可  訪問難易度   5 ― 4 ― 3 ― 2 ― @

 落石岬湿原で1時間さまよったから、花咲灯台に到着するのが遅れた。 悪天のせいで、もう暗い。
 予定外の遅い到着で、花咲灯台の灯光を見ることが出来た。 灯室の赤いガラスがが分弧だ。
 近くの岩礁を照らしている。 霧信号 (霧笛) が聞こえた。 思ったよりも小さい音だ。
 あんな小さい音でいいのか? と聞いたら、霧信号を頼りにするのは昆布漁の小船だけ、らしい。 
 輪郭がはっきりしない灯塔の写真を撮るために、前日と変わらない悪天候の朝、立ち寄った。
 
霧信号 ダイヤフラムホーン毎15秒に1回吹鳴(吹鳴5秒、停鳴10秒) →霧信号
 
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北海道東岸の灯台−4
      落石岬灯台  迷い込んだ湿原地獄 地獄で出会った水芭蕉
 番号 ・ 名称 0147 落石岬灯台 Ochiishi Misaki  北緯 43 09 .9  東径 145 30 .9
 灯質 単閃白赤光 毎5秒に1閃光  光達距離 19海里  水面〜灯光 48m
 灯塔 白赤横線 塔形  灯塔の高さ 15m  国土地理院地形図
 初点 落石岬 明治23年10月15日 [10/15/1890]       プレート 観光地看板  訪問日 2007.05.19
 場所 落石湿原地帯  駐車 2km手前 可  訪問難易度   5 ― 4 ― 3 ― A ― 1

 地図を見て、先達の灯台訪問記を読んで、下手な勘を働かさなければ、訪問難易度は 「1」 でもいい。
 それらの全てに誤りを犯した私の場合、難易度は 「5」 だった。 花園となる湿原は、地獄にもなる。
 車止めの先で、道は左右に分かれる。 案内の道標は読みにくい。
 「灯台に至るには電線に沿って歩け」 という定説は、落石岬では通用しない。 逆だ。
 湿原に迷い込み、行く手を阻まれた時、水芭蕉の群生の先に灯台を見た。  →「風の旅日記」

 霧信号 ダイヤフラムホーン 毎30秒に2回吹鳴(吹鳴5秒、停鳴5秒、吹鳴5秒、停鳴15秒) →霧信号

「風の旅日記」 に関連記事があります こちら です
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北海道東岸の灯台−3
      湯沸岬灯台  霧多布岬――。 霧の中の灯台を覚悟していたら、霧はなかった
 番号 ・ 名称 0144 湯沸岬灯台 Tobutsu Misaki  北緯 43 04 .6  東径 145 10 .1
 灯質 単閃白赤光 毎5秒に1閃光  光達距離 19海里  水面〜灯光 49m
 灯塔 白赤横線 塔形  灯塔の高さ 12m  国土地理院地形図
 初点 1930.10.11 (昭和5年 ・ 霧多布港灯柱)  プレート 初点プレート  訪問日 2007.05.20
 場所 程よい徒歩  駐車 可  訪問難易度   5 ― 4 ― 3 ― 2 ― @

 霧多布岬――、現地で暮らさない旅行者には、道東の海霧を連想させる、いい名前の岬だ。 
 この岬 (霧多布大橋で結ばれているが陸繋島と呼ぶべきか) には二つの岬があり、一つが湯沸岬だ。
 灯台名には 「湯沸岬」 が使われている。 「霧多布岬灯台」 なら、もっと人気が出るだろうに。
 霧に包まれて何も見えない場合を覚悟していたのに、訪れた日に霧は発生していなかった。
 はじめ、灯柱として明かりをともしたが、昭和26年に灯台として建設されている。
 
霧信号 ダイヤフラムホーン 毎30秒に1回吹鳴(吹鳴10秒、停鳴20秒)   →霧信号
 
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北海道東岸の灯台−2
      釧路埼灯台  ビルの中の灯台とは興味津々だ
 番号 ・ 名称 0137 釧路埼灯台 Kushiro Saki  北緯 42 58 .2  東径 144 22 .4
 灯質 単閃白光 毎15秒に1閃光  光達距離 19海里  水面〜灯光 51m
 灯塔 白地に赤横帯2本 灯台表には 「塔形」 とあるが  灯塔の高さ 17m  国土地理院地形図
 初点 1891.09.01 (明治24年) 平成13年移設  プレート 初点プレート  訪問日 2007.05.20
 場所 ビルの中  駐車 可  訪問難易度   5 ― 4 ― 3 ― 2 ― @

 
西の日和山灯台(小樽市) と並ぶ東の釧路埼灯台。
 私が思い描く灯台とかけ離れた形状を持つ双璧だ。
 日和山灯台は灯屋の壁に赤い横帯が描かれているだけで独立した灯塔が存在するが、
 釧路埼灯台は船舶交通信号所の建物と合体し、ビルの海に面した側にくっついて、木に止まった蝉だ。
 灯室は4階にある。 灯台らしく、壁面は湾曲しているが、赤横帯の塗装がなければ、灯台とは思えない。
 ビルの中の灯室がどのようになっているのか興味がわくところだ。 それを見ることが出来た。 →灯室内部


十勝大津灯台
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光度の強さ 道内1位
 
実効光度 82万カンデラ
外洋航路の船乗りは、今でも灯台の灯を見つけて初めて日本に帰ったと実感するというが、
時代は、灯台を必要としなくなってしまったのか。
灯台と直接の関係がない灯台ファンだが、関係がなくてもファンになった私 (たち)だから、ことさらに寂しい話だ。
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