能登

 荒凪灯台紀行 表紙
 小佐渡の灯台
 大佐渡の灯台
 新潟〜富山湾の灯台
 能登内浦の灯台
 能登外浦の灯台
 石川〜越前海岸の灯台
 敦賀湾〜宮津湾の灯台
は現在地です

この灯台が人里離れた山中にひっそりと立っていればそれなりの雰囲気だが、住宅が灯台まで迫っている。
が、住宅が今以上に迫ることはできない。 それから先は30mの崖だから。
宇出津を 「うしつ」 と読むことと、トンビが舞っていたことが印象に残る灯台だ。
ただし、このトンビ、いつ訪れても舞っているかは保証の限りではない。

ひめしまぐり

立地は 宇出津灯台に似ている。 灯台近くまで民家が迫り、その先は崖だ。
灯台は崖の縁に立っているのに、灯台に迫った民家とのわずかな隙間に、これまた異様なフェンスが張り巡らされている。
野間埼灯台に張り巡らされたフェンスをさらに強固にしたような代物だ。
ここまでして灯台ファンを拒むのか! と思って地元の人に聞いたら、防風のためのフェンスだという。
なんでも、とにかく風が強い場所らしい。 風きり音は尋常ではないという。
民家の視界は完全にふさがれているが、風に吹き飛ばされるよりいい、か。

地図で見ると小木の町は南東に開けている。
北西には奥能登丘陵があって季節風を遮るはずだが、局地的な気象状況なのだろう。
灯台の写真を撮るには邪魔だが、住民には命と財産を守るフェンスか。 風が強い場所での生活に、ご同情申し上げる。

のとしろがさき
    城ヶ埼灯台

 1209
 北緯 37°20' 4", 東経 137°15' 9"
 白色  円塔形 コンクリート造

 単閃白光 毎4秒に1閃光
 光達 12海里
 地上〜頂部:9.5m、水面〜灯火:21m
 初点 昭和5年11月

立壁の集落でカーナビから見放された。
民家の庭で剪定をしているご主人に道を聞いた。
大体の目星をつけてはいたが、
どこまで車が入るかは土地の人に聞くしかない。
この時間帯、
灯台があるような集落で人に会うことはめったにない。
庭先で剪定をしている人と出会ったのは幸運だった。
教えてもらった道は、
私の 「灯台勘」 とはかなり違っていたから。

のとあかさき
    赤埼灯台

 1208
 北緯 37°21' 5", 東経 137°16' 0"
 白色  円塔形 コンクリート造

 群明暗閃白光 明3秒暗1秒明1秒暗1秒
 光達 12海里
 地上〜頂部:9.5m、水面〜灯火:12m
 初点 昭和41年10月

遠い河北潟の近くの小学生がクラス単位で釣りに来ていた。
私の到着と入れ違いに、小学生は帰るところだったから、灯台に群がる子供たちを写さずに済んだ。
潮は引いていて、地名の通りに赤い岩がごろごろした上に灯台は立っている。
今回の私は、潮汐表を見ないで来たのに、肝心なところではいつも干潮だ。 一人微笑む。
灯台までの道は畑の中を進むが、畑では苺を栽培していて、
1パック500円という手作り看板が目を引いた。 買って食べるゆとりはなかった。

ながてさき
長手埼灯台

 1203
 北緯 37°27' 0", 東経 137°21' 6"
 白色  円塔形 コンクリート造

 等明暗白光 明3秒暗3秒
 光達 13海里
 地上〜頂部:15m、水面〜灯火16m
 初点 昭和36年3月21日

海中に建てられているから背の高い灯台で、その形状も特徴がある。
この岬が能登半島の最東端になる。
能登半島の富山湾側を 「内浦」、日本海側を 「外浦」 と呼ぶが、その境目だ。

能登

E

うしつ
宇出津灯台

 1216
 北緯 37°18' 0", 東経 137°09'
1"
 白色  四角塔形 コンクリート造

 群閃白光 毎13秒に3閃光
 光達 12海里
 地上〜頂部:10m、水面〜灯火:38m
 初点 昭和48年3月

能登

のとおぎこういぬやま
    小木港犬山灯台

 1213 [F7188]
 北緯 37°17' 9", 東経 137°13' 9"
 白色  円塔形 コンクリート造

 単閃白光 毎10秒に1閃光
 光達 16海里
 地上〜頂部:14m、水面〜灯火:32m
 初点 昭和15年12月18日

能登 内浦の灯台

日本海

能登

 TOPPAGE 
 LIGHTHOUSE
 「わたしの」 燈台
 灯台地図
 灯台めぐり 目次
 荒凪灯台紀行 表紙
 燈台讃歌 

F

@ 能登観音埼灯台

単閃白光 毎4秒に1閃光  光達8海里  塔高13m

長手埼灯台をあとにして、
禄剛埼灯台へ向かう途中の寺家漁港を通過中、
沖合に灯標らしきものを見た。
灯台表で調べたら灯台だった。
僅かな岩場に建っているのだろうが、
行ってみたくなる灯台だ。

A 穴水灯台

D

B 宇出津灯台

A

B

C

C 能登小木港犬山灯台

富山湾

@

のとかんのんさき
    観音埼灯台
 1225 [F71472]
 北緯 37°06' 4", 東経 137°03' 5"
 白色 円塔形 コンクリート造

 単閃白光 毎8秒に1閃光
 光達 16海里
 地上〜頂部:12m、水面〜灯火:32m
 初点 大正3年1月27日

能登半島最初の灯台は能登観音埼灯台だ。
時間的には昨日のうちに訪問することは可能だったのだが、越路の灯台と能登の灯台とは区切りをつけたかった。

昭和40年までは 「能登湾口灯台」 と呼ばれていたこの灯台は、
富山湾西岸のほぼ中央に位置して、七尾港に出入りする際の目印だからだろうか、国際番号を持った堂々たる灯台だ。
とにかく灯台の敷地が綺麗だ。 民家をはずれて灯台への道が続くが、「灯台道路 管理者・七尾海保」 の道標がある。
取り付け道路に、海保が管理責任の所在を明確にして道標を出すこと自体が稀で、
そんな灯台が粗末に扱われているわけがない。
灯台受難の時代を迎えて、地元が愛する前に、海保が愛すればこういう形になる。
日本で、恵まれた灯台のトップクラスに挙げていい。 こんな灯台を朝一番に訪れると、とても清々しい気持ちになる。

D 能登城ヶ埼灯台

E 能登赤崎灯台

対岸 (能登島) の能登島灯台を遠望する

あなみず
穴水灯台

 1221
 北緯 37°13' 3", 東経 136°55' 1"
 白色 (裾に色タイル) 四角塔形 コンクリート造

 単閃白光 毎3秒に1閃光
 光達 10海里
 地上〜頂部:11m、水面〜灯火:49m
 初点 昭和41年12月10日

最近、私の記憶力が減退したから間違っているかも知れないが、
灯塔の裾模様がツートーンというのは、ここ穴水で初めてお目にかかった。
そしてツートーンには竜ヶ埼灯台や白尾灯台などでもお目にかかることになるのだが、
40年代初頭の、この管区のお偉いさんの趣味だったのだろうか。 灯台ファンから見れば、特徴づけとしては面白い。

F 長手埼灯台

 荒凪灯台紀行 表紙
 小佐渡の灯台
 大佐渡の灯台
 新潟〜富山湾の灯台
 能登内浦の灯台
 能登外浦の灯台
 石川〜越前海岸の灯台
 敦賀湾〜宮津湾の灯台
は現在地です

姫島礁灯台

灯台巡回車 「定宿号」 で2泊した後、能登の七尾では駅前のホテルに泊まった。
居酒屋に出かけ、あるご仁と親しくなって、来年5月、七尾再訪を約束した。
私の母の、その又母が能登の生まれで、私と能登とは点と線で結ばれていたが、
能登半島がいよいよ身近なものに感じられる灯台めぐりになった。

inserted by FC2 system