びわさき とうだい

私が灯台めぐりを始めて3年。 訪問した数は180基を超すが、
どんなに苦労と困難を伴って訪問した灯台のときでも、
これまで 「○○灯台征服」 などという表現は一度も使ったことはない。
でも、今回の琵琶埼灯台にだけは 「征服」 という表現を使いたい。 とにかく手を焼いた灯台だ。
初回は、灯台への登り口さえ見つけられずに退却。
2回目は、登り口を教えてもらったが山中で迷い、心細くて2度目の退却。
今回は3度目の正直と言いたいが、
果樹園を登りつめた場所で、幸運にも灯台へ続く荒れた道を見つけることができたのは、
お師匠さんの力が後押ししてくれたとしか思えない。

道は荒れて草が覆い、蜘蛛の巣を払いのけること50回以上。
怖かったのは、私が進むのにあわせて尾根側の木立の中を突進する猪の足音が6回。
姿を観たわけではないが、あの足音から判断する重量感は猪に相違ないのだ。
まぁ、襲っては来ないだろうが、気持ちのいいものではない。 私は小心者なのだ。
果樹園を登って高度を稼いでからの山道だから、どこまでも平坦だ。
多少は身についた灯台勘から、この道が灯台に至る道だとは信じながらも、進めども灯台が現れる気配はない。
前方からかすかに潮騒が聞こえてきたとき、突如として木立の向こうに灯台が!
大人げもなく、つい、叫び声をあげてしまった。 ‥‥これほど執念を燃やした灯台は他にない。

北緯 33°24' 13", 東経 131°42' 18"
白色 塔形 コンクリート造
単閃白光 毎15秒に1閃光
540,000カンデラ
光達距離 16海里 (約30km)
地上〜頂部:14.0m、水面〜灯火:29.8m
初点灯 大正3年3月1日
昭和2年 電化 昭和27年 改築 
海浜の雑木林に分け入れば、すぐに灯台にたどり着く。
しかも、沿岸灯台にしては意表をつく大きい灯台で、その存在感に驚いてしまった。
元はと言えば、大正3年初点の 安岐埼灯台 に起源を持つ小灯台が、
最近の空港整備と、鶴崎臨海工業地帯の発展で機能強化されたのだという。
高い灯塔(17m)は木立の中にあるからだろう。 光達距離16海里は立派なものだ。
臼石鼻灯台は、1/25000地形図で見る限りたどり着き易い灯台だ。 などと、なめてかかって苦労した。
大分空港が辺鄙な場所に出来て、周辺が整備されたのだろうが、
道路が立派過ぎて、想像していた沿岸灯台によくある、灯台への取り付け道路が見つからない。
通り過ぎて、基点となる安岐崎漁港まで引き返し、再挑戦。
目星をつけた地点で車を停め、周囲を見渡すと1本の電柱が眼に入った。
電柱には <灯台線> の小さいプレートが。
一年間、伊達に灯台訪問を続けていないから、 いわゆる <灯台勘> というヤツが身についた、と一人悦に入る。
それにしては、先刻、同じ場所を通り過ごしたのはナンだったんだ?
最近、新規の灯台訪問が途絶えているので、なんとなく体は疼いて落ち着かない。
そこで、 家業の低迷打破に神様にすがるという名目で宇佐八幡宮に参拝し、 その足で国東半島を再訪した。
国東半島には、未訪問の灯台が2・3基ある。 臼石鼻灯台と琵琶埼灯台。
季節は冬だから仕方ないが、天気予報で太鼓判が押された日を待って出かけた。
臼石鼻灯台
うすいしはな とうだい









このページの灯台たち

臼石鼻灯台 杵築市奈多

琵琶埼灯台 国東半島国見町

香々地灯台 国東半島香々地町

香々地灯台

琵琶埼灯台

灯火の電源は太陽電池だから、
道しるべとなる電柱も電線もない。
入口の扉にかけたのは
ナップザックと竹の杖。
竹の杖は蜘蛛の巣を払うのに
大活躍した。
私の灯台めぐりの
「三種の神器」 の一つだ。

北緯 33°41' 08",
東経 131°33' 39"

白色 塔形 コンクリート造
単閃白光 毎5秒に1閃光
光度 5,800 カンデラ (13M)
光達距離 12海里
地上〜頂部:9.8m、水面〜灯火:50m
初点灯 昭和25年12月
昭和63年12月 改築

玄界灘・響灘・周防灘の灯台

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 「わたしの」 燈台
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   島の灯台めぐり 1
   島の灯台めぐり 2
   岬の灯台めぐり 1
   岬の灯台めぐり 2
 燈台讃歌
  
あの灯台に、いつか ・ 白州
は現在地です

北緯 33°41′0″
東経 131°31′3″
白色 塔形 コンクリート造
等明暗白光 明4秒暗4秒
光達距離 13海里
地上〜頂部 8m
水面〜灯火 24m
初点灯 昭和26年9月
改築 昭和62年8月

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かかじ とうだい

この灯台がある長崎鼻はリゾート地で、キャンプ場や海水浴場がある。
ここに灯台が設置されているのは知っていたが、
HP「日本の灯台」 にも載っていないので、何度か素通りした灯台だ。
公園のようなキャンプ場に隣接して、よく整備された敷地に可愛い灯台があった。

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